「この服、似合うと思う?」

この質問を人にすれば、それなりの答えが返ってくる。

相手には目がある。あなたの体型を見て、顔の印象を見て、その服との組み合わせを総合的に判断して、答えを出してくれる。

同じ質問をAIにしてみる。

返ってくる答えは、どこかズレている。的外れとまでは言えないが、「そういうことじゃないんだよな」という感じがする。

当然だ。AIには目がない。

見えないものは判断できない

AIは文字だけで動いている(少なくとも、画像を渡さない限りは)。

「この服に似合うと思う?」という質問を受けた時、AIには何も見えていない。あなたが男性か女性かも、年齢も、身長も、体型も、何も分からない。服の色も形も素材も、何も入力されていない。

情報がないのだから、的確な答えが出ないのは当然だ。

ここで「AIって使えないな」と感じる人がいる。でもそれは、相手の特性を理解していない状態で使っているから起きることだと思っている。

試しに、AIに自分の写真を見せてから同じ質問をしてみてほしい。返ってくる答えが変わる。

正しい情報を与えれば、AIは正しく判断できる。それだけのことだ。

ハルシネーションを知ったうえで使う

AIを使い始めた頃から、ハルシネーションには気をつけていた。

ハルシネーションというのは、AIが事実でないことをもっともらしく生成してしまう現象のことだ。自信満々な顔をして、間違ったことを言う。

これを知らずに使うと、出てきた情報をそのまま信じてしまう。知ったうえで使えば、「この部分は自分で確認する」という判断ができる。

相手の弱点を知っておくのは、人への仕事の頼み方と同じだ。得意なことと苦手なことを把握したうえで頼めば、失敗が減る。

AIも同じで、何が得意で何が苦手かを理解してから使うと、成果物の質が安定する。

相手の特性を理解する、ということ

人でも、AIでも、うまく使えるかどうかは「相手を理解しているか」に尽きると思っている。

部下に仕事を頼む時、その人が何を得意とし、何を苦手としているかを把握したうえで仕事を振る。そうしないと、能力以下の成果しか出てこない。

AIも同じだ。

これを知ったうえで使うのと、知らずに使うのとでは、体験がまるで違う。

「AIって大したことなかった」という感想の多くは、相手を理解する前に使って、相手の限界にぶつかって、そこで止まっているのだと思っている。

——中の人T

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